育児と違い介護が大変な理由に、「いつまで続くかわからない」という現実があります。10年以上も続くこともあれば、数カ月で終わることもあります。そこには、体力も精神力もある程度の経済力も必要になります。どうすればそんな不安は解消されるのでしょうか?
家族だけで「頑張らない」で。
例えば、親の介護が必要となった場合。自分を大切に育ててくれた親だから、最初のうちは、昼夜もいとわず一生懸命介護することもできるかもしれません。しかし、それが何年にも及ぶとなると、介護する側も人間ですから、時にはつい不安や不満がたまって恨みたくなることもあります。最初は頑張って介護していたけれど、介護疲れで共倒れ、といったことにもなりかねませんし、先の見えない介護は心身ともに大変なものです。
「頑張らない介護」は、「介護しない」ということではない。
だからこそ「頑張らない」と決めることが大切だと、高齢生活研究所代表の浜田きよ子さんは話します。
まとめ
「こどもには迷惑をかけられない」「私が頑張らなきゃ」と頑張りすぎて、過労で共倒れなんてことになれば、それこそ大変ですよね。介護される方の人生はもちろん、介護する人の人生だって大切。家族や親戚、介護保険や地域サービスをうまく使い、介護者の負担を軽くして、続けられる介護を目指しましょう。「使えるものを上手く活用する」ということも、立派な介護のひとつなのです。
出典:浜田きよ子著「介護の常識」講談社