大人用紙おむつの正しい選び方

初めて介護用の紙おむつを購入する方は、どんな種類があるのか何処で購入するのが良いのか経験した事がないため、困惑されるかと思います。ドラッグストアで購入もできますが、今はインターネットで通販ができますし、重い紙おむつを運ぶ必要もありません。

また各メーカーからたくさんの種類が販売されていますので、ちゃんと本人にあった紙おむつを選ぶ必要があります。通販サイトを見て安さや人気ランキングに載っているからと言う理由で安易に選んではいけません。ぜひ最後まで読んで頂き、正しい方法を見つけて頂ければ幸いです。

【あわせて読みたいおすすめ記事】
おむつは紙タイプだけじゃない!布製アウターのご紹介
大人用紙おむつの宅配サービスのご紹介
【事例紹介】介護施設の職員から「おむつを触って困る」という相談
「知らないことに気づくこと」が排泄ケアの第一歩。

大人用紙おむつを選ぶ前に読んで頂きたい事

尿が漏れてシーツが汚れてしまう、または外出時に尿モレが気になってしまうなどの不安な気持ちを取り除いてくれたり、シーツを毎日洗濯しないといけない状況を解決してくれる介護にとってとても大事な道具が、紙おむつです。

尿モレがおきるので、尿とりパッドを何枚も重ねてしまうなど間違った紙おむつの使い方をされていらっしゃる方の話をよく聞きます。尿とりパッドを重ねると逆効果になるだけではなく、寝返りがしずらくなり床ずれの原因になってしまう恐れもあります。こういった事が起こらないよう、正しい大人用紙おむつの選び方、使い方をぜひ参考にして頂き慎重選んで頂きたいと思います。

また、排泄ケアは、本人の生きることのプライドに関わるとても大事な問題であるという意識をもって、しっかりプライバシーを守ることが求められます。「下の世話だけは….」と言っていた方が世話を受けると言うことはどう言う事なのかを汲み取って頂き、どうか排泄がうまくいかなかった原因を一緒に見つける事で、本人にあった方法を考えてみてください。

また紙おむつを使用する事だけではなく、様々な方法もありますのでいろんな視点で考えてみてくださいね。

大人用紙おむつの種類

大人用紙おむつは、外側「アウター」と内側「インナー」があり、サイズに合ったアウターとインナーの組み合わせで使用するのが一般的です。内側のインナーを一緒に使用する事で交換の際にパンツを都度脱ぐ手間がなく内側のインナーを取り換えるだけでコスト面でも経済的になります。

外側のおむつ「アウター」にはパンツタイプと、テープタイプの2種類があります。また内側「インナー」には、パンツタイプ用尿とりパッドと、テープ止めタイプ用尿とりパッドがあります。

その他にも、軟便モレを防ぐシートや、おむつと体のすきまを埋める両面吸収シートなどの補助シートといわれるものもあります。

大人用紙おむつパンツタイプ

パンツ型紙おむつ

股部に吸収体がついた紙製の排泄アウターで、下着のようにパンツ型をしています。トイレやポータブルトイレで排泄ができる場合、座って過ごす時間が多い場合、立ったり歩いたりが可能な場合にはパンツ型の使用が向いています。テープ止め紙おむつに比べると、柔らかく、お腹まわりなどに伸縮性があるので履き心地がよく、普段履いているパンツのように上げ下げができるのが特徴です。

吸収体がついているので、1枚での使用が可能です。しかし、濡れた場合の交換の手間や経済性から、尿とりパッド1枚との組み合わせをしても問題ありません。ただ、尿とりパッドと併用する場合の注意点が2つあります。1つは、排泄アウターのパンツ型紙おむつの吸収量は2回分程度のうす型を使用することと、中パッド以上の大きなパッドは避けたほうがよいでしょう。大きなパッドは収まりが悪く、モレの原因となる場合もあります。そして何より、ゴワゴワして本人が心地悪く感じてしまいます。

パンツ型紙おむつ専用の、二つ折りや三つ折りといった尿とりパッドは、ほとんどのパンツ型紙パンツについている立体ギャザーの中にきちんと収まり、交換もしやすいので、この組み合わせが適してします。一枚で使用する場合は、必要な吸収量で選びます。吸収量の種類としては、おおむね排尿量2回分から7回分程度吸収するパンツ型紙おむつが市販されています。ボクサータイプや、テープ止めとしても使えるもの(2wayパンツ)など、パンツ型紙おむつには形や機能に特徴を持つものもあります。

大人用紙おむつ

テープ止めタイプ

パンツ型紙おむつよりも、広範囲に吸収体がついた紙の排泄アウターで、全体を広げることができ、背中側左右端のテープを全面(腹部側)にとめて固定し装着します。テープでとめるため、この名前がついており、寝たままの状態でもおむつ交換をしてもらう方の使用を考えている紙おむつです。

これはおむつ1枚でも多くの尿を吸収しますが、経済性や交換の手間を大変さから、ほとんどの場合尿とりパッドを1枚重ねて使用するのが一般的です。

適切に装着できると、本人の体型やサイズに合わせる事が可能なので、パンツ型紙おむつよりもしっかり固定でき、外への尿モレを防ぎやすいアウターです。その反面、伸縮性に乏しいため、歩行時や座った姿勢での着用は心地よくありません。また、テープを固定した状態でおむつの上げ下げは困難なため、自分で外すことはできても、装着は厳しく、介助であってもトイレでの交換には苦労します。

テープ止めタイプは、装着感よりも漏れにくさを重視したものなので、日中ベッドから離れて過ごすことができる時間帯は、他のアウターを使用することも考えてみましょう。

大人用紙おむつ 尿とりパッド、尿パッド

排泄インナー(尿とりパッド)は尿を吸収するもので、アウターの中に1枚だけ入れて使用します。排泄アウターがぬれていなければ、排泄インナーだけを交換すればよいので、交換が簡単で経済的です。

尿とりパッドには、紙製と布製があります。紙製の尿パッドは大きさや吸収量がさまざまで、ご本人にあった商品を選ぶことができます。また、軽い尿モレには軽失禁パッドがありますが、普段履いている下着や布パンツと組み合わせて使用する方も多いです。

布製でも防水機能や立体ギャザーがついているものもあるので、尿とりパッドを利用する本人の排泄状態、皮膚の状態、昼間と夜間の生活に合わせて使い分けたり、お世話する人の介護力や経済力など考慮しながら、さまざまな種類の中からご本人に合ったものを選んでください。

大人用紙おむつ 軽失禁パッド


くしゃみや咳をした時、重いものを持った時など、お腹に力を入れると軽く尿が漏れる人。外出、仕事などで軽い尿漏れが気になる時などに使用します。若い方でも使用している人は増えており、最近では男性用の商品も多数販売されています。

女性用軽失禁パッド

【目安吸収量】少しの漏れから約1回分の尿量が目安となります。
パッドは薄型で、裏面の粘着テープを普段の下着の股の部分に密着・固定させて使用します。紙製品なのため再利用はできませんので、使い捨てとなります。男性用よりも吸収量が豊富なのが特徴です。

男性用軽失禁パッド

【目安吸収量】少しの漏れから約1回程度の尿量まで
下着の内側前部分に、尿とりパッドを粘着テープで貼りつけ固定させるものやポケット状のものなどがあるので、ご本人の状態によって選ぶことができます。
トランクスだとパッドがずれやすいので、可能ならボクサーパンツがおすすめです。もちろん紙製品なので、使い捨て商品となります。

大人用紙おむつ 特殊な紙製尿とりパッド

軟便や水様便の尿取りパッドからの漏れを防ぐ軟便シートや、尿とりパッドの吸収力をあげるために使う表裏両面吸収できる吸収パッドがあります。

両面吸収パッドは、やせている方のおむつと体にできた隙間に折ったり丸めたりして使用する事ができます。尿がモレるからと言って尿とりパッドを重ねて使うのではなく、隙間からモレている事が確認できたら、このような補助シートを工夫して使ってみましょう。

ただし防水フィルムがついていない商品になりますので、必ず防水フィルムのある紙おむつ、尿パッドをあわせてご使用ください。

またフラットシートといわれる防水シートとしておむつ交換や陰部洗浄時に使用するものもあります。大きさの割に吸収量は少ないので気をつけましょう。インナーとして紙おむつの中に入れて使うものではありません。床ずれやおむつかぶれの原因になる恐れがあるので、絶対にインナーとして使用しないでください。

参考引用文献:監修・執筆 浜田きよこ 「おむつ検定Rテキスト」(2017)
発行:株式会社排泄総合研究所 むつき庵

大人用紙おむつはすべて医療費控除の対象になるの?

大人用紙おむつは医療費控除の対象商品です。1年間に家族で支払った医療費の合計が10万円以上の場合、確定申告によって、所得控除が受けることができます。医療費控除とは、自分自身や家族のために、その年の1月1日から12月31日までの間に一定額を超える医療費を支払った場合に、所得控除を受けることができる制度です。

税務署へ確定申告することで、おむつの購入費の一部が戻ってきます。

過去に申告し忘れがあっても、5年前までさかのぼって医療費控除を受けることができます。領収書は大切にとっておきましょう!

医療費控除が受けられる人は?

■医療費の合計が年間10万円以上の方(または所得金額の5%の金額)
■本人またはその家族が納税者
■紙おむつが必要と医師に診断された方

※家族全員の医療費の合計が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超えた人が申告できます。

医療費控除を受け取るまでの流れは?

おむつ使用証明書を発行

おむつ代を医療費として認定してもらうためには、医師が「この患者さんには紙おむつが必要だ」と認めている必要があります。証明書は「当該患者に対して、頭書の傷病により、継続して治療を行っている医師が記載すること」となっています。そのため、おむつ使用証明書は、「かかりつけのお医者さん」に書いてもらいましょう。

〇傷病によりおおむね6ヶ月以上にわたり寝たきり状態であると認められた人または、あると認められる人。
〇当該傷病について、医師による治療を継続して行う必要があり、おむつの使用が必要と認められる人。
下記よりおむつ使用証明書を印刷して病院へ提出すると便利です。

★おむつ使用証明書はこちら★

領収書を保管
医師が治療に必要と認めて、紙おむつを販売店から購入し使用を開始した日から、おむつの領収書を保管しておきましょう。
※平成29年(2017年)分の確定申告から、医療費控除の際に領収書の提出が原則不要になりましたが、医療費の領収書は5年間の保管が義務付けられています。領収書は決められた保管期限まで必ず保管しておきましょう。

確定申告
確定申告の際(毎年2月16日~3月15日)に、おむつ使用証明書と医療費控除に関する明細書を添えて税務署に申告しましょう。

医療費控除適用期間について

「おむつ使用証明書」の発行日に関係なく、「おむつ使用証明書」に記載された必要期間の始期が、医師が治療に必要と認めて紙おむつを購入・使用を開始した日となります。
この場合は、4月1日以降に購入・使用した紙おむつ代金も含め、終期までの紙おむつ代金はすべて医療費控除の対象になります。

医療費控除の計算方法について

※1対象とならないものもありますので事前にご確認ください。
※2生命保険等で支給される入院給付金、健康保険等で支給される医療費・家族療養費、出産育児一時金など。
※3その年の所得金額の合計が200 万未満の人はその5%の金額。

対象となるものは?

・紙おむつや尿パッド類のご購入費用
・医師による診療・治療の代金
・通院時の交通費
・往診費
・入院費用
・薬代
・治療費用
・松葉杖や義足義手などの購入費用

詳しくはお近くの税務署・市区町村にお問い合わせください。
※上記は代表的なものです、詳しくはお住まいの地域の税務署にお問い合わせください。
※健康診断、病気の予防費用、健康増進費用、見舞い客向けの費用、美容整形費用などは、医療費控除の対象とはなりません。

【あわせて読みたいおすすめ記事】
おむつは紙タイプだけじゃない!布製アウターのご紹介
大人用紙おむつの宅配サービスのご紹介
【事例紹介】介護施設の職員から「おむつを触って困る」という相談
「知らないことに気づくこと」が排泄ケアの第一歩。

まとめ

おむつを使う時は、おむつを必要とする人に身をおいてみる事が大事です。リフレは紙おむつ専門メーカーだからできる、業界最多のラインナップで販売をしており、サイズ展開はパンツタイプ6サイズ、テープ止めタイプ7サイズを揃え、自分にぴったりのサイズが見つかります。また着用時のすっきり感を大切に商品を開発しており、自分のことを自分でしたいという気持ちに寄り添って、「はく」「脱ぐ」「つける」といった基本的な動作を軽い力でも行えるよう配慮しています。排泄でお困りの方は、ぜひ当社の通販サイトでぴったりの方法を見つけてみてください。