大人用紙おむつの種類と使い方<テープ止めタイプ編>

テープ止めタイプは、パンツタイプに比べて寝た姿勢での尿モレが少ない紙おむつです。介助があれば起こせる方や寝て過ごせる方に向いています。

サイズや吸収量も含め豊富な尿とりパッドと組み合わせて使うことによって、体調や生活リズムに合わせて尿とりパッドの吸収量などで種類を変更することができます。

そうすることで、尿とりパッドの交換回数やおむつの外側への漏れを少なくすることができ、介護する方、介護される方の負担も少なくなります。

使い方


【あて方】

準備
使用するテープ止めタイプを広げます。センターラインを活用して、当てる位置をあわせます。

位置を決める
側臥位の状態で背骨の位置とウエスト位置を確認します。

背面装着
テープ止めタイプのセンターラインを背骨の位置に、吸収体の端を骨盤の延長線上に合わせます。センターラインを背骨に合わせたら、軽く押さえ体を包みます。接着部分が直接お肌に触れないようにするため、テープ部分を2~3回内側へ折り返します。背中のギャザーをピンと伸ばし垂直に当てていくとしっかりフィットします。ベッドとのすきまに折り返したテープ部分を敷き込みます。

パッドを装着
一緒に使うパッドを広げ、立体ギャザーの内側に入れていきます。

☆コツ☆
・一緒に使う尿パッドを広げ上に置くのではなく、テープ止めタイプの立体ギャザーの中に入れます。ギャザーが2重になり、モレの防止になります。

・尿パッドの向きは男性は広い方を前に、女性は後ろにすると効果的です。

位置確認
体の下側に敷き込んだテープを取り出します。テープの部分をお腹に当て左右のバランスが合っているかをチェックします。

パッド装着
次にパッドをあてていきます。股間の幅に近い状態に整え近づけます。パッドの立体ギャザーを持ち軽くひねるように、ソケイ部に優しく沿わせます。※お肌のことを考えて力を入れすぎないようにしましょう。

テープ止めタイプの装着
テープ止めタイプも股間の幅に近い状態に整え近づけます。ももの内側の皮膚が巻き込まれないよう、立体ギャザーをソケイ部に沿わせます。股にフィットさせたら腹部に沿うように広げます。テープ止めタイプの立体ギャザーの中にパッドを収めてください。この時無理に引き上げないようにしてください。

テープ部分の仮止め
一旦仮止めをします。仮止めをすることでズレを防止することができ、当てやすくなります。

テープ部分の止め方(「クロス止め」をしていきます)
片側の仮止めを外し、ソケイ部を整え、骨盤を包みます。下側のテープを臀部から足まわりに沿って止めて行きます。足まわりをフィットさせるように下のテープを斜め上に引き上げ、足まわりに沿って止めます。反対側も同様にソケイ部を整え、骨盤を包み、臀部から足まわりに沿って上方向に止めていきます。次に上のテープを止めていきます。テープ腹部端のシワを整え背中やお腹にフィットするよう、斜め下方向に止めていきます。反対側も同様に、腹部端のシワを整え背中やお腹にフィットするよう斜め下方向に止めていきます。「クロス止め」をすることによって、モレを防ぐことができます。

☆コツ☆
・テープを斜めにつけることで足まわりの動きの妨げを軽減し、装着感もよくなります。
*テープは種類によっては重ねづけできるものがありますので、そちらを選ぶと装着の際、より隙間をなくすこともできます。

・股ぐりのギャザーが足の付け根に沿い、隙間がないかを確かめてください。

テープ止めタイプの紙おむつには、中に尿とりパッドを組み合わせて使うと、濡れた尿とりパッドだけを交換することができ、手間も少なく簡単です。また、時間や体調に合わせて、尿とりパッドの吸収量で調整することができます。

紙おむつの使い方ポイント

サイズはぴったりですか?
「ぴったり」のサイズを選ぶことは、モレを防ぐためにも、お肌のためにも重要です。パンツタイプはウエスト、テープ止めタイプはヒップサイズを参考に、出来るだけご本人の体型に近いサイズの紙おむつを選びます。

紙おむつを重ねて使用していませんか?
何枚も重ねて使うのは逆効果。隙間ができたり、外側の紙おむつの立体ギャザーがうまく働かずに、かえって紙おむつの外への漏れがひどくなります。

尿量が多い場合は、紙おむつの立体ギャザーの中におさまる大きさで、吸収量の多い尿とりパッドを活用しましょう。
立体ギャザーをいかしましょう
横から尿がもれないように立体ギャザーがついているものは、尿とりパッドの端と端を持って軽く引っ張ると立体ギャザーが自然に立ってきます。

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