遠距離介護に朗報!交通費の割引サービス10選

遠距離介護

親が突然倒れて在宅介護が必要となった…。離れて暮らしているので、平日は仕事をして、休日は飛行機で帰省。介護疲れを残したまま、また平日をむかえ朝から仕事の日々。そんな毎日を送っている方も少なくないのではないでしょうか。遠距離介護にはメリットもあれば、デメリットもあります。ここでは、遠距離介護をうまく続けていくためのポイントについてご紹介していきます。

遠距離介護のメリット・デメリットとは?

親の在宅介護が必要となったものの、自分も仕事をしている以上、すぐに辞めて実家へ帰るわけにもいかない。親は住み慣れた土地から離れたがらない。そのような場合「遠距離介護」を選択する人がほとんどだと思います。

<遠距離介護のメリット>

  • 親が生活を大きく変える必要がない
  • 介護と生活を切り離して考えることができる
  • 介護中心の生活になったためのストレスに悩まされることはない  など

 

<遠距離介護のデメリット>

  • 介護サービスの料金や帰省の交通費など、経済的な負担が大きい
  • 定期的に帰省するための時間のやりくりが大変
  • 長時間の異動を伴う帰省で、体にも負担がかかる
  • いざという時に、すぐかけつけることが出来ない
  • 親の様子を近くで見守れないことに対するストレスを感じる   など

お互いの生活を確立出来るため、同居して24時間介護をするよりもかなり負担は軽くなります。しかしその反面、介護サービスなどの利用費、帰省のための交通費がかかり、経済面で大きな負担がかかります。

遠距離介護に役立つ割引サービス

ここでは経済面の大きな負担となる「交通費の割引」についてご紹介していきます。飛行機の場合は条件があるものの、運賃が3割~4割引になります。JRは「介護用の割引」というものはありませんが、会員登録することにより割引サービスを受けることが出来ます。

<航空(飛行機)運賃の割引>

日本航空(JAL)【介護帰省割引】
※介護帰省割引のご予約・ご購入・ご搭乗の際は、介護帰省割引のお客さま情報登録が完了しているJMB/JALカードが必要です。介護帰省割引のお客さま情報登録には、郵送の場合、書類の審査・情報登録手続き完了までに、最大10日程度かかります。ご注意ください。

全日空(ANA)【介護割引】
※ご予約、ご購入、ご搭乗時には、「介護割引情報登録」が済まされているANAマイレージクラブカードが必要です(インターネットでご予約の際、お客様番号の入力が必要です)【 介護割引情報登録 [新規登録手続き]について】。介護割引情報の登録は、申請から登録完了まで、インターネット申請の場合は2日~5日程度、郵送申請の場合は5日~8日程度かかります。ご注意ください。

スターフライヤー(SFJ)【介護割引】
※航空券ご購入およびご搭乗手続き時には、「介護割引パス」のご提示が必要です。「介護割引パス」については、「介護割引パス申込みに関するご案内」をご確認ください。「介護割引パス」の発行や書類の確認に時間がかかることがあります。余裕をもってお申込みください。

ソラシドエアー(SNAスカイネットアジア航空)【介護特別割引】
※航空券ご購入時及び搭乗手続きの際に「介護割引パス」をご呈示ください。なお、書類の確認や介護割引パスの発行にお時間がかかる場合がありますので、予めご了承の上お申し込みください。

<JR運賃の割引>

ジパング倶楽部
JRを片道・往復・連続いずれかで201km以上利用する場合、3回目までは20%割引、4回目から30%割引で利用可能。男性満65歳以上、女性満60歳以上ならどなたでも入会できます(ご夫婦のどちらかが満65歳以上ならご一緒に入会できます)。

※ジパング倶楽部への入会には、年会費が必要です。割引きっぷを購入される際は、乗車日に有効な会員手帳でお求めください。次の期間にご乗車の場合は、割引になりませんのでご注意ください。【4月27日~5月6日、8月11日~8月20日、12月28日~1月6日の全ての期間】

エクスプレス予約
東海道・山陽新幹線「のぞみ」「ひかり」「こだま」の予約サービスで会員専用の割引制度が充実。

※ご利用には「J-WESTカード(エクスプレス)」への入会が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。エクスプレス予約は、JR東海エクスプレス・カードでもご利用いただけます。詳しくはこちらをご覧ください。

e5489
山陽・九州新幹線やJR西日本・JR四国・JR九州の特急電車の予約サービスでJR西日本「J-WESTカード」会員専用の割引制度が充実。

※e5489は、予約いただいたきっぷを、あらかじめお受け取りのうえご乗車いただくサービスです。お受け取りいただける駅には制限がありますので、事前にこちらで受取駅をご確認ください。

格安航空会社(LCC)を利用する方法も

格安航空会社「LCC(ローコストキャリア)」は、航空運賃が安いので、割引制度がなくても交通費の負担が抑えられます。

ピーチ
旅のスタイルにマッチした3つの運賃タイプから選べます。期間限定のキャンペーンを利用するとさらに運賃がお得になります。Peach Expressに登録すると、先行して購入できるので、セールの運賃でご希望の便が取りやすくなります。
※Peach Expressへの登録には、年会費が必要です。

スカイマーク
スカイマークでは「いま得」や「たす得」など各種割引運賃があります。公式ホームページからの予約、購入の場合は、決済手数料や発券手数料などの追加手数料は一切かからず、ご購入いただけます。

ジェットスター
競合他社よりおトクな価格で快適な空の旅を提供する「最低価格保証」のサービスがあります。2022年はジェットスター・ジャパン10周年を記念して、くじ引きで決めた対象路線が片道¥100となるセールを毎月開催しています。

家計に優しいサービスを

遠距離介護の困りごとに「交通費」、「心身疲労」、「頻繁に帰省できないことへのジレンマ」があります。1つめの「交通費」に関しては多くの方が頭を悩ませているところです。

<事例>田舎にいる病気の親の遠距離介護をしています。一度帰省すると安くても交通費だけでも3万円はかかり、あと治療費の足しにと数万円渡してきます。 今は自宅療養中ですが、入院するとひと月に3回もしくは毎週末帰省します。教育費や家のローン等で決して余裕があるわけでもない家計からその帰省費と治療費を工面するのは大変です。私のような状況の方はたくさんいらっしゃると思うのですが、家計を助けてくれる案は無いでしょうか?

入院によって帰省回数が増えた場合、交通費は大きく膨れ上がります。このような場合には是非「航空会社の介護割引」や「JR運賃の割引」、「格安航空会社(LCC)」の利用をおすすめします。経済面の負担が大きい遠距離介護では、うまく割引を利用し、出来るだけ負担を軽くしていきましょう。

まとめ

ここまで遠距離介護のデメリットを緩和する交通費の割引についてご紹介してきました。しかし、仕事をしながら帰省・介護の生活は心身疲労も大きいものです。どれだけ節約しても介護者本人が倒れてしまっては元も子もありません。

そこでこれから遠距離介護が始まる方には、決して一人で抱え込まず、周りを巻き込み、頼れる人を一人でも多く作っていただきたいと思います。簡単なことなら実家の近所の人にお願いし様子を見てもらう、些細なことでもケアマネージャーへ遠慮せずに連絡をする。それだけで心身疲労を和らげることが出来ます。

心身疲労を出来るだけ少なくし、交通費もうまく節約し、遠距離介護と上手に付き合っていきましょう。

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