訪問介護事業所選びで間違わないための10のチェックポイント

ホームヘルプサービスを使うことに決めたら、事業所選びが重要です。まずは地域の事業所の情報を集めましょう。最も頼りになるのは、近所の人の口コミです。実際にその事業所を使ったことがある人に評判を聞くのが、よりよい事業所にたどり着くいちばんの近道です。

ケアマネや市町村の窓口で事業所を紹介してもらうこともできます。どんな介護が必要なのかわからなかったら、主治医に聞いてみるのもいいでしょう。

インターネットを使って自分で探すなら、独立行政法人福祉医療機関が運営している福祉情報サイト「ワムネット」や、都道府県別の「指定情報公表センター」で検索を。必ず複数の事業所を比べながら検討してみましょう。

まずはサービス提供事業所の情報集めが肝心

いくつかの事業所に候補が絞れたら、さっそくアポを取り、説明を聞きに行きましょう。この時に事業所側は、「どんな介護を行うのか」「料金はいくらか」など、その事業所の状況など書かれた「重要事項説明書」という書類を手渡したうえで内容について説明し、利用者の同意を得なければなりません。この説明を受けるのは無料ですのでご安心を。

その際に重要となるチェックポイントは、事業所がいつ開いているのか、キャンセルできるのか、緊急時や苦情への対応、解約についてなど。間違った事業所選びを避けるためにも、以下の10のチェックポイントを事前に把握しておきましょう。

よりよい訪問介護事業所を選ぶための10チェックポイント

①【営業日、営業時間】
土・日曜、祝日、年末年始などの連休も利用したいなら、その時に開いているか。

②【業務内容】
してほしいと考えている介護がしてもらえるか。

③【職員の数】
介護福祉士などの資格を持つ人が何人いるか。

④【訪問日、ヘルパーの変更】
家にいる曜日を変えてもらいたいと思った時や、ヘルパーを別の人に交代してもらいたいと思った時に対応してもらえるか。

⑤【料金】
介護保険が使えるサービスと使えないサービス、金額、支払方法がわかりやすく表示されているか。

⑥【キャンセル】
利用者の都合でキャンセルできるか、その方法や料金(キャンセル料)について明確に示してあるか。

⑦【苦情、相談の対応】
万が一のことが起きた時、苦情の受け付けや相談にのってくれる責任者がはっきりと書かれており、連絡がつきやすいようになっているか。

⑧【緊急時の対応】
急に体調が悪くなったときなどの対応はどうか。提携している医療機関はどこか。

⑨【事故の補償】
事故が起きたときはどうするのか、お金がかかったときの補償はどうなるのか。

⑩【契約の解消】
契約を辞めたいとき、いつまでに連絡をすればよいか、手続きはどうすればよいのか。

これらを確認したうえで、納得できれば契約しましょう。なお、説明にあたるのはたいてい事業所の責任者など管理する立場にいる人。この人がいい加減では、ヘルパーの方の対応についても不安が残るので、しっかりと見極めましょう。

契約書の内容はすべて読むこと。疑問があれば、消費生活センターへ。

重要事項説明書にもとづく説明に同意したうえで、訪問介護サービス事業所と契約することを決めたら、必ず契約書を取り交わします。契約書は細かい文字でびっしりと埋め尽くされていることが多いのですが、面倒でも「すべての内容に目を通すこと」が重要です。重要事項説明書を見ながら説明されたことと相違ないか、利用者に不利な内容が盛り込まれていないかを必ず確認しましょう。

もし、契約書に書かれている内容に疑問や不安を感じたら、消費生活センターで相談に乗ってもらえますのでご安心を。契約書は大切なものなので、なくしたり、汚して読めなくなったりしてしまわないよう、きちんと保管するようにしましょう。

まとめ

ホームヘルプサービスを使うことに決めたら、事業所選びが重要です。まずは情報を集めましょう。近所の人の口コミやケアマネ・市町村の窓口での紹介、インターネットでの検索などいろいろな方法があります。必ず複数の事業所を比べながら検討してみましょう。

いくつかの事業所に候補が絞れたら、さっそくアポを取り、説明を聞きに行きましょう。その際のチェックポイントは、事業所がいつ開いているのか、キャンセルできるのか、緊急時や苦情への対応、解約についてなど。これらを確認したうえで、納得できれば契約します。契約書と重要事項説明書を見ながら説明されたことと相違ないか、利用者に不利な内容が盛り込まれていないかを必ず確認します。契約書は大切なものなので、きちんと保管しましょう。

記事協力:高齢生活研究所代表 浜田きよ子さん
出典:「介護の常識」講談社

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