高齢者の入院は介護の可能性を

高齢の親が病気やケガで入院したら、介護の可能性を考える必要があります。高齢者の入院期間は病院にもよりますが、一般的に90日以内です。退院するまでに、介護が必要になった時のことを想定して、いろんなプランを考えなければなりません。

高齢の親が入院…。まずは介護の覚悟を!

入院するのが決まってしまったなら、まずは入院するために必要なものをそろえましょう。入院の手続きに必要なものは、健康保険証、老人保健医療受給者証(75歳以上の場合)、診察券、入院申込書、印鑑、入院保証金(病院によっては必要。退院時に精算される)など。

また、入院生活に必要なものは、寝間着、下着、靴下、ガウン、洗面道具、各種タオル、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、スリッパ、食事用具、ゴミ箱、筆記具、ビニール袋などの生活用品と、ちょっとした物を購入するための小銭。

入院中の90日以内に介護のことを考えておく。

入院の準備が完了したら、次は退院後の準備をしましょう。「入院前から退院後のことを考えるの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、高齢者の入院期間は一般的に90日。長期間の入院生活をきっかけに、介護が必要となる可能性もありますので、退院後のことは早めに考えるほうが得策です。

介護の選択肢は、自宅で介護するか、施設で介護してもらうかの大きく二つに分かれます。

例えば、自宅で介護する場合。寝室からトイレまでの移動が大変なので、ポータブルトイレなど介護用品を利用しようとするなら、介護保険の要介護認定の手続きが必要です。また、介護老人保健施設などを利用する場合も同様です。

介護保険の要介護認定の手続きは、申し込んでから、認定がおりるまでには1ヵ月ほどかかります。退院のめどがついたら、なるべく早めに手続きをしましょう。介護保険に関する詳しい情報が知りたい場合は、病院の地域医療相談室か、市町村などの介護相談窓口を利用すると良いでしょう。

まとめ

もちろん、退院後に元の健康な生活に戻れるのが理想。ですが、高齢者は病気やケガで入院したら、介護の可能性を考える必要があります。入院期間は病院にもよりますが、一般的に90日以内なので、その間に退院後の介護の準備をしましょう。

記事協力:高齢生活研究所代表 浜田きよ子さん
出典:浜田きよ子著「介護の常識」講談社
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