車椅子ユーザーにとって便利なユニバーサルデザインの事例を、実体験を通してご紹介。今回は「握力が弱った人がペットボトルを開けるにはどうすれば良いか」について考えてみました。
【ユニバーサルデザイン体験記】「リハビリ靴=ダサい靴」という発想を脱ぎ捨てよう!
【ユニバーサルデザイン体験記】色んなものに手が届く「楽らくハンド」
【ユニバーサルデザイン体験記】身障者用駐車スペースのコーンは誰のため?
【ユニバーサルデザイン体験記】ペットボトルのキャップ、どうやって開ける?
【ユニバーサルデザイン体験記】飲み物が持てない私を救ってくれた「あるモノ」とは?
ひとりでペットボトルを開けられないわたしが考えた「ある対処法」
握力が落ちてから指先を使う動作が苦手になってきました。”ペットボトルを開ける”という日常で繰り返される動作ですらなかなか手強いものに感じてしまいます。握力は徐々に落ちてくるので、最初のうちは瞬間的に力を入れてかろうじて開けることが出来ていましたが、いよいよ自力で開けることが出来なくなってきました。そうなってしまうと、一人で外出した際にペットボトルを開けることがかなりの難関になります。
特に今年の夏は猛暑でしたので、家から開けて持って出たペットボトルを飲み干してしまうことが多く、自販機でペットボトルを買っても結果開けることが出来ないことはわかっているので我慢するしかありません。いえいえ、この夏は喉の渇きを我慢できるレベルの暑さではありませんでしたよね。外出時に水分補給が出来なければ熱中症や脱水になるのは目に見えていました。
そこでわたしなりに知恵を絞って、「コンビニでペットボトルを買ってレジで店員さんに開けてもらう」、これがベターだと思いつき早速実践してみました。ペットボトルを購入してレジで勇気を出して「すみませんがペットボトルを開けてもらっていいですか?」とお願いすると、店員さんは腑に落ちない表情にはなるものの、みなさん親切に開けてくださいました。親切な方々の協力もあり、こうしてなんとか水分補給することが出来たのです。
自力で開けるときに便利な「ペットボトルオープナー」
数回この調子で「外出時にはコンビニでペットボトルを買ってレジでお願いする」がうまくいっていました。けれどもある日、いつものようにレジでペットボトルを開けるのをお願いしたら「お金を触っている手で清潔ではないので、すみませんができません…」と断られたことがあります。
ア然としてしまいましたが、その頃はちょうど食中毒のO-157で死者が出たニュースが話題になっている頃でしたので、コンビニ側も神経質になっていたのかも知れませんね。「やっぱり自力で開ける術を見つけなくては!」と思うようになった今では、友達から教えてもらったこの『ペットボトルオープナー』が活躍しています。
この輪っかをペットボトルのふたにかぶせて軽い力で横に回すだけ!今までの苦労がウソみたいにペットボトルを簡単に開けることができるようになりました。手のひらサイズだからお出かけのときでも鞄の中にポイっと忍ばせておけば大丈夫!やっぱり他力ではなく出来るだけ自分で出来ることはしなくては・・と思った出来事でした。
【ユニバーサルデザイン体験記】「リハビリ靴=ダサい靴」という発想を脱ぎ捨てよう!
【ユニバーサルデザイン体験記】色んなものに手が届く「楽らくハンド」
【ユニバーサルデザイン体験記】身障者用駐車スペースのコーンは誰のため?
【ユニバーサルデザイン体験記】ペットボトルのキャップ、どうやって開ける?
【ユニバーサルデザイン体験記】飲み物が持てない私を救ってくれた「あるモノ」とは?