介護保険でよく聞く「サービス」ってどんなものがある?

介護関係の資料や本を読んでいるとよく出てくる言葉に、「サービス」があります。これは、スーパーマーケットなどの「大特価!サービス中!」といった「サービス」とは意味が違います。介護保険のサービスについて取り上げます。

サービスとは介護保険で「してもらえること」。

介護に関わる「サービス」の意味は、仕組みとして用意された「してもらえること」という感じが近いです。介護のサービスには様々な種類があり、例えば、「ホームヘルプサービス」は、家で介護に利用する「在宅(居宅ともいう)サービス」と、施設を利用する「施設サービス」に分けられます。また2005年から住み慣れた地域で暮らせるように「地域密着型サービス」が創設されました。

家で介護するか」「入所施設を利用するか」でサービスは変わる。

3つのサービスについて、それぞれをもう少し詳しくご紹介しましょう。

1.居宅サービス

頼むと家に来てくれる、または家から施設に通う、あるいは家から離れて短期間入所する、というように、居宅で受けられるサービス。さらに、介護に必要な衛生用品の購入費用や住宅の改修費用が支給されるサービスなどがあります。

2.施設サービス

介護保険で利用できる施設は、介護が中心か医療が中心か、医療上のケアはどの程度必要かなどによって違います。ただし、介護状態の軽い人は施設サービスを利用できません。

3.地域密着型サービス

介護が必要になっても、住み慣れた地域での暮らしを大切にしたもの。夜間対応型訪問介護などの訪問型サービスのほか、通所や施設に入居できるサービスも提供されます。原則として利用できるのは、事業者と同一の市区町村の住民です。

まとめ

介護保険のサービスには大きく分けて3つあります。家で介護をする前提で受けられるサービス「居宅サービス」、介護度の重い人が受けられるサービス「施設サービス」、市町村が行う住み慣れた地域で受けられるサービス「地域密着型サービス」です。介護サービスを組み合わせれば、本人に役立つだけでなく介護者の負担も軽くできますので、状況に合わせてうまく利用しましょう。

記事協力:高齢生活研究所代表 浜田きよ子さん
出典:浜田きよ子著「介護の常識」講談社