突然の介護で困る“移動”の問題。介護タクシー配車アプリ「よぶぞー」が外出の不安を支える理由

親が転倒して入院した。病院からは「もうすぐ退院ですね」と言われる。
それは喜ばしいことのはずなのに、どこか不安が大きくなっていく――

退院後の生活を考え始めたとき、多くのご家族が気づきます。
これまで当たり前にできていたことが、当たり前ではなくなるかもしれない、と。

食事はどうしよう…トイレには一人で行けるだろうか…もし車いすが必要になったらどこで入手できるのだろう――

あらゆる不安が一気に押し寄せたとき、介護について調べ始める。
すると、介護保険や福祉用具、訪問介護など、さまざまな制度やサービスの情報が目に留まります。しかし、その前に意外と多くの方が困ることがあります。

あれ…、退院のときどうやって家まで連れて帰ろう…

そう、「移動」の問題です。

退院時をはじめ、その後の通院や家族でのお出かけなど、生活の中での「移動」はたくさんあります。
しかし、自家用車を持っていなかったり、公共交通機関を利用するといっても安全に介助できる自信がなかったり。家に帰りたい、以前のように一緒に外出したい、ただそれだけなのにどうしたらよいかわからず、途方に暮れてしまうかもしれません。

そんなとき、選択肢のひとつになるのが「介護タクシー」です。

今回は、介護タクシーとはどのようなサービスなのか、そして介護タクシー探しをサポートする配車アプリ「よぶぞー」についてご紹介します。

介護タクシーというサービスを知っていますか?

介護タクシーとは、ご高齢の方や障害のある方など、移動に介助が必要な方を対象とした外出を支援するタクシーサービスです。
一般的なタクシーとの違いは、移動が難しい方でも利用しやすい設備やサービスが整っていることです。

車いすのまま乗車できる車両やストレッチャーに対応した車両があったり、乗り降りの介助を行ってくれたりする事業者もあるため、病院への通院や入退院時はもちろん、役所での手続きや買い物など、日常生活のさまざまな場面で利用されています。

介護が始まると、どうしても「できなくなったこと」に目が向きがちです。
介護タクシーなどのサービスを利用することで、その気持ちが少し軽減されるかもしれません。

初めて介護タクシーを利用する人が困りやすいこと

介護タクシーの存在を知っても、気がかりなことがあります。

それは「どうやって予約すればよいのかわからない」ということです。

最近は一般のタクシーであれば、スマートフォンのアプリから簡単に呼ぶことができるようになりました。
しかし介護タクシーの場合は、地域や事業者によって違いはあるものの、現在も電話で予約するケースが一般的です。
そのため、まずは介護タクシー事業者を探し、電話をかけ、利用できるかを確認するところから始まります。

さらに、介護タクシーの予約では、一般のタクシーとは異なり事前に伝える内容が少なくありません。
車いすやストレッチャーの利用有無、介助の程度、家族同乗の可否など、利用者の状態によって必要な対応が異なるため、予約時にはこうした内容を確認しながら進めていく必要があります。

初めて利用する方にとっては、「何を伝えればいいのだろう」「料金はいくらくらいかかるのだろう」「そもそも利用できるのだろうか」と、不安になることも少なくありません。

介護タクシー配車アプリ「よぶぞー」を運営するIT FORCE株式会社によると、介護タクシーの電話予約では、予約先が決まるまでの通話時間が平均7~15分、電話回数は平均2.5回という調査結果もあるそうです。

つまり、一度電話をかければ予約が完了するとは限らないということです。
希望する日時に空きがなかったり、必要な設備に対応していなかったりすると、別の事業者を探して再び電話をかけ、同じ内容をはじめから伝えることになります。

病院との退院調整を進めながら利用先を探している方もいるでしょう。
休日みんなでお出かけするために、仕事の休憩時間に電話をしている方もいるでしょう。

介護が始まったばかりの時期は、わからないことをひとつずつ調べながら進まなければなりません。
そのなかで介護タクシー探しまで加わると、思っている以上に大きな負担になることがあります。

そして、その負担が積み重なることで、

「今回はやめておこうか」
「また今度にしようか」

と、外出そのものを諦めてしまうこともあるかもしれません。

本当は行きたい場所がある、会いたい人がいる、見たい景色がある――それなのに、移動手段がなかなか見つからないことで外出の機会が減ってしまう。

そんな状況を少しでも変えられないかという想いから生まれたのが、介護タクシーの配車を予約することができるアプリ「よぶぞー」です。

「予約が大変」で外出を諦めてしまう人を減らしたい。
~『よぶぞー』開発の背景 ~

今回、介護タクシー配車アプリ「よぶぞー」を開発したIT FORCE株式会社の代表取締役社長 陰山さんにお話を伺いました。

「よぶぞー」では、

  • 条件に合う介護タクシーを探す
  • ドライバー情報を確認する
  • 料金目安を確認する
  • アプリ上で予約依頼を行う

といったことができます。

何社も電話をかけたり、同じ内容を何度も説明したりする負担を減らしながら、介護タクシーを探せるのが特徴です。

取材を通して印象的だったのは、このサービスが「介護タクシーを呼ぶアプリを作ろう」という発想から始まったわけではなかったことです。

原点にあったのは、健康寿命が平均寿命よりも約10年短いということでした。

IT FORCE株式会社は、「デジタル技術を活用して社会と人々の生活を変革する」というミッションを掲げています。陰山さんは、高齢化が進む日本において、自分たちの持つ技術や知見を社会課題の解決に活かせないかと考えたといいます。

そのなかで着目したのが「外出」でした。

外出する機会が減ると、人と会う機会も減り、心身の衰えにもつながりやすくなる。
反対に、外出しやすい環境を整えることができれば、健康寿命の延伸につながるのではないか。

そんな仮説から、介護や移動を取り巻く課題について調査を始めたそうです。

実際に介護タクシー事業者や利用者層へのヒアリングを重ねるなかで、陰山さんはある共通した課題に気づきました。

それは、「介護タクシーを利用したいのに、予約するまでが大変」ということです。

一般のタクシーであれば、現在地と目的地を伝えれば手配できます。しかし介護タクシーの場合は、車いす利用の有無や介助の必要性、ストレッチャー対応の可否など、事前に確認しなければならないことが数多くあります。

そのため、条件に合う事業者を探すだけでも時間がかかり、先述のとおり予約が決まるまでに何社も電話をかけなければならないケースも少なくありません。

予約するだけで疲れてしまい、結果として外出自体を諦めてしまう方もいるのではないか。

そんな課題意識が、「よぶぞー」開発の大きなきっかけになりました。

初めは人の手でつないだ「よぶぞー」

そして取材の中で特に印象的だったのは、サービス立ち上げ当初のエピソードです。

現在の「よぶぞー」はシステム上で予約調整が行われていますが、リリース直後はそうではありませんでした。

アプリから予約依頼が入ると、「よぶぞー」チームの社員が介護タクシー事業者へ電話をかけ、一件ずつ調整を行っていたというのです。
事業者ごとに対応できる内容や料金体系が異なり、当初はシステムだけで完結させることが難しかったためです。

もちろん、それは簡単な作業ではありません。
利用者が希望する日時に対応できる事業者を探し、条件を確認しながら調整を進めなければなりませんでした。もちろん今ではすべてシステムが対応していますが、その経験があったからこそ見えてきたことがあったと陰山さんは語ります。

実際にご利用者様と事業者の間に入って、自分たちの手で行ったことで、介護タクシーを予約される方が感じている大変さを深く理解することができました。だからこそ、自分たちがやっている仕事が世の中のために役立つということを強く感じました。

外出を諦めなくていい社会へ。

取材を通して感じたのは、「よぶぞー」が目指しているのは、単に予約を便利にすることではないということでした。

病院へ通うこと。
買い物へ出かけること。
友人と会うこと。
家族との外出を楽しむこと。

その一つひとつは、移動できなければ実現できません。「よぶぞー」は、そんな諦めてしまった「外出」を再び取り戻すためのものでした。

「ITサービスは若い世代が使うものと思われがちですが、高齢者の方々にもその恩恵を届けたい。誰も取り組んでいない領域に挑戦しながら、社会の役に立つサービスを展開していきたい。」

取材の最後に聞いた陰山さんの言葉からは、テクノロジーそのものではなく、その先にいる人々の暮らしを見つめる姿勢が感じられました。

介護タクシーを呼びやすくすることは、単なる利便性の向上ではありません。

それは、誰かの「行きたい」を諦めなくてよい社会につながっているのかもしれません。

編集部が実際に「よぶぞー」を使ってみた

「よぶぞー」での介護タクシーの配車はどのくらい簡単なのかを検証するべく、今回編集部が実際に「よぶぞー」を利用してみました。

STEP1 利用者と出発地を選択

アプリを開き、利用者を選択します。
そのあと出発地を選びます。今回は、事前に登録していた自宅を選択しました。

画面の案内に沿って進められるため、「どこから入力すればいいのかわからない」という迷いはほとんどありませんでした。

STEP2 利用内容を入力

続いて、目的地や利用内容、乗車人数などを入力していきます。

特に印象的だったのは、ドライバー選択画面にてドライバーさんや車両の情報を確認しながら選べることです。

介護タクシーを初めて利用する方にとって、「どんな方が来るのだろう」という不安は少なくありません。
事前に写真を見ることができるだけでも安心感につながるように感じました。

STEP3 予約依頼完了

最後に乗車する日時を選択したら、内容を確認し、予約完了です。

アプリを開いてから予約完了までにかかった時間は約6分でした。
また、希望するドライバーさんの対応が難しかったとしても、同じ入力内容で別のドライバーさんを探すことができるのも嬉しい機能もありました。
電話を何度もかけたり、条件を繰り返し説明したりする必要がないため、忙しい方でも利用しやすそうだと感じました。

編集部が感じたポイント

実際に利用してみると、単に「介護タクシーを予約する」というよりも、「介護タクシーを選ぶ」ことができるサービスだと感じました。

特によかったのは、ドライバーさんの写真や車両の写真、到着時間の目安、料金の目安が確認できることです。

介護サービスを利用するとき、多くの方は価格だけでなく安心感も求めているのではないかと思います。
どんな方が来てくれるのか、どんな車両なのか、どれくらいの費用がかかりそうなのか、そうした情報が予約前に見えることで、不安が少し和らぐように感じました。

また、出発時間を細かく指定できる点も便利でした。
通院や検査など、時間が決まっている予定でも利用しやすそうだと感じました。

「よぶぞー」を実際に使ってみて、このアプリが特に向いていると感じたのは、平日仕事をしているご家族です。
親御さんの通院や送迎をいつもサポートしたいと思っていても、仕事との両立は簡単ではありません。
そんなとき、移動手段の選択肢が増えることは、ご本人だけでなくご家族の安心にもつながるのではないでしょうか。

おわりに

介護が始まると、生活の中にはさまざまな変化が訪れます。
そのなかで見落とされがちなのが、「移動」が暮らしに与える影響です。

行きたい場所へ行けなくなる。
会いたい人に会えなくなる。
楽しみだった外出が減っていく。

けれど、移動の手段があれば、その可能性は少し広がります。

今回取材した「よぶぞー」は、介護タクシーを探しやすく、予約しやすくするサービスです。
しかし、その先にあるのは予約の効率化だけではありません。

外出するきっかけになる。
人とのつながりを保ちやすくなる。
その積み重ねが、自分らしい暮らしに繋がっていく。

取材と体験を通して見えてきたのは、そんな価値でした。

介護が突然始まったとき、何から考えればいいかわからなくなることがあります。
だからこそ、移動手段の選択肢を知っておくことは、これからの暮らしを考えるうえできっと心強いと思います。

介護タクシーの利用を検討されている方にとって、「よぶぞー」が安心して外出するためのひとつの選択肢になれば幸いです。

「よぶぞー」についてより詳しく知りたい人はこちらをご覧ください

▼「よぶぞー」サービスサイト
https://yobuzo.jp/

本記事に使用しているロゴ提供元:IT FORCE株式会社
※「よぶぞー」はIT FORCE株式会社の登録商標です。
*掲載内容およびリンクは、2026年8月時点の情報に基づいています。