介護を考えるうえで、切っても切り離せない日々の「食事」。
飲み込みやすい食事を用意したいけれど、そのためには一手間加える必要があったり、調理に時間がかかってしまったり…。気づけば、食事のタイミングがずれてしまい、ご家族と一緒に食卓を囲めない、ということもあるのではないでしょうか。食事を用意する方にとっても、召し上がる方にとっても、どこか負担やもどかしさを感じてしまう――そんな場面も少なくありません。
そんなお悩みに寄り添う「おうちシェフクッカー」という製品が新しく発表されると聞き、今回、新製品発表会へ行ってきました。
実際に体験してみると、単なる時短家電にとどまらない価値が見えてきました。
やわらか食も作れる「おうちシェフクッカー」とは?
今回発表された「おうちシェフクッカー」は、日々の調理の負担を軽減しながら、やわらかい食事づくりもサポートする自動調理鍋です。
88種類のオートメニューを搭載しており、材料を入れてボタンを押すだけで、圧力調理はもちろん、蒸し料理や炊飯なども自動で仕上げてくれます。
介護食づくりや日々の食事準備の中で、「献立を考えるのもしんどい」と感じる場面もあると思います。そんなときに、この豊富なオートメニューは大きな助けになります。
サイズは、1~2人暮らしにちょうどよい2.4Lと、家族でも使いやすい5Lの2種類。生活スタイルに合わせて選べるのも使いやすさのひとつです。
一人暮らしや子育て世帯はもちろん、調理の負担が気になる介護の場面でも頼りになる家電です。
介護の視点で見た“うれしい4つのポイント”
「おうちシェフクッカー」には様々な特徴がありますが、今回はその中でも、介護の視点から嬉しいポイントをピックアップしてご紹介します!
栄養成分を逃がしにくい技術
年齢を重ねると、どうしても落ちてきてしまう食欲。また、体調や気分、季節によっても「今日はたくさん食べられないな」と感じる日もありますよね。
そんな時こそ大切になるのが、“ひとくち”にどれだけ栄養を込められるか、という視点です。
「おうちシェフクッカー」には、独自の「スマートプレッシャー技術」という高圧力を一定にかけ続ける技術が搭載されているため、通常の鍋調理時と比べ、栄養素の残存率が約20%もアップします(シロカ株式会社調べ)。
そのため、食べる量が減っている方でも、少ない量でしっかり栄養を摂ることができます。
日々の食事で無理なく栄養を補えることが、体調維持を支える土台になると感じました。
味・見た目・食感を楽しめる
これまでのやわらか食は、どうしても「やわらかさ」に重きが置かれていました。近年、見た目を追求することが増えてきましたが、「食感」にはあまり言及していない印象です。
もちろん、お一人お一人の噛む力や飲み込む力によって難しい場合もありますが、まだ噛む力が残っている方にとって本来の食感が損なわれた“やわらかすぎるもの”は「食べること」の楽しみがひとつ減っているかもしれません。
シロカ株式会社は「食べる」ということにおいて「食感」は非常に重要な役割があると考え、「やわらかくしながらも食感を残す」という難しいテーマに挑戦しました。
しかし、単に圧力をかけるだけでは、硬くなりすぎてしまったり食感が保てなくなったりするものもあるため、生姜や果物など自然の酵素に目を向け、研究を重ねたそうです。
そんな企業努力が詰まった「やわらか食レシピブック」が、付属するのも嬉しいポイントです。
レシピを見ながら作るだけで、簡単にやわらか食が完成します。
やわらかさが必要になっても、見た目や食感を楽しみながら家族と同じ食事ができる――そんな時間を支えてくれる工夫だと感じました。
5Lサイズでは2品同時調理が可能
仕事や介護をする日々では、料理に時間を割けない時も多く、2品用意するのも正直大変ですよね。
なんと5Lサイズでは、付属の容器を使えば、主菜と副菜、カレーと白米などを一度に調理することができます。
また、2人以上のご家庭の場合、食の好みや食べたいものが異なることはありますよね。
例えば、「私は雑穀米、家族は白米を食べたい」「減塩メニューと通常メニューを用意したい」という場面でも、相手に合わせたり2回調理をしたりすることが不要になります。これらを一度に対応できるのは非常に実用性の高い設計といえます。
音声でやさしく操作をサポート
家電の操作は液晶画面が見えづらく、操作がよくわからなくて使わなくなってしまう…ということがありますよね。
この製品には、操作手順を音声で案内する「音声ガイド」が搭載されており、調理開始や完了のお知らせだけでなく、ふたの閉め忘れの注意喚起までしてくれます。
機械操作が苦手な方、画面が見えにくい方にもお使いいただきやすい嬉しい機能です。
▽音声ガイドの様子はこちら(動画)
「おうちシェフクッカー」で作られたお料理を実食!
今回は実際に、「やわらか食レシピブック」に掲載されている料理を試食することができました。
いただいたのは、「キーマカレー」「白身魚の煮つけ」「お漬物」の3品です。
運ばれてきた瞬間、「これがやわらか食…?」と思うほど、見た目は通常の食事と変わりません。
まず、キーマカレーをひとくち。スパイスの香りがしっかりと立ち上がり、想像以上に本格的な味わいです。そして、中に入っているお肉は形があっても非常に柔らかく、すっと噛み切れる食感でした。
白身魚は、お箸が自然に入るやわらかさ。食べてみると身がふわふわで、魚の旨味もしっかりと感じられます。お肉やお魚は、加熱すると硬くなってしまうことが多いですが、白身魚もキーマカレーのお肉も非常に柔らかく仕上がっていました。
そして印象的だったのがお漬物です。通常の硬さのものとやわらかく仕上げたものの2種類を食べ比べてみました。
通常の硬さのものは、いつも通りしっかりとした歯ごたえです。対して、柔らかいお漬物は、それよりもずっと軽い力で噛み切ることができました。
さらに驚くことは、お漬物の“カリッ”“ポリッ”というあの食感があること。このとき、味だけでなく、「食感があるからこそ、その料理らしさを感じられるのだ」と実感しました。
3品を食べてみて、見た目や味がよいのはもちろんのこと、柔らかさと食感が両立されていて五感で楽しめるやわらか食だと感じました。
この自動調理鍋で作るやわらか食は、食べることに困難を抱えている方のうち「噛む力が弱くなってきている方」にとって、すこし諦めかけていた食事の楽しみを思い出させてくれるのではないかと思います。
噛む力が弱くなってきた方にとってはもちろん、通常の食事をとっている方にとっても違和感なく自然に食べられる――そんな“誰にとっても無理のない食事”でした。
製品担当者へのインタビューから見えてきたこと
今回発表された新製品は、単なる“時短調理家電”という枠を越え、新たな価値を提示しています。
開発の背景にあるのは、日本が直面する高齢化社会と、タイムパフォーマンスを重視する現代のライフスタイルです。
これまでも「柔らかくできる」「時短になる」といった圧力鍋の利便性は広く知られていましたが、今回の開発チームは、そこを“当然の機能”と捉えたうえで、一歩踏み込んだ問いを立てました。
――圧力鍋は、食卓の課題解決に貢献できないか。
「同じものを食べること」の価値
開発のヒントとなったのは、介護施設での声でした。
ミキサー食のような流動食は、どうしても見た目や食感が単調になりやすく、食べる方は「またこれか」「何を食べているのかわからない」と感じてしまうことも少なくありません。
食事は栄養補給であると同時に、楽しみでもあります。
“食べる楽しみ”――それはただ味が「美味しい」というだけではなく、「見た目」「食感」、そして「同じ食卓でみんなと同じものを一緒に食べる」ということだと考えたそうです。
家庭の中で、年齢や体調に応じて別々の料理が並ぶ光景は珍しくありません。しかし、それは時に疎外感や距離を生んでしまうことにつながる可能性もあります。
せっかく同じ食卓を囲んでいるのに、違うものを食べている。
その状態を変えたいという思いが、今回の製品づくりには強く込められています。
「おうちシェフクッカー」はご高齢の方のみを対象としているのではなく、子どもからシニアまであらゆる世代の方が、
同じ食卓で、同じ料理を一緒に食べられる――
そんな食卓を目指しているとのことです。
実際、レシピブックの表紙に採用されたのは“キーマカレー”でした。“やわらか食=和食や薄味”というイメージにとらわれず、家族みんなが楽しめるメニューを中心に構成されています。
無理のない持続、そして生まれる時間
年齢を重ねると、食事はどうしても単調になってしまう。
だからこそ「続けられることが大切」――そう語る製品担当者の言葉が印象に残ります。
やわらかい食事が必要になったとき、市販のものや宅配食を利用する方法、自宅で手作りするケースなど選択肢は限られがちです。また、前者はどうしても味や選択の幅に飽きがきやすく、後者は手間がかかるため継続が難しいという現実があります。
その点、この製品は、普段の料理を無理なくやわらかく仕上げられる点が大きな特徴です。特別な献立を考えたり、別のものを用意したりする必要がありません。だからこそ、無理なく続けられ、食事の楽しさを日常の中で取り戻していくことができるのではないでしょうか。
また、食材を入れてボタンを押すだけで調理が進むため、ガスコンロのように付きっきりになる必要がありません。
その間に別の家事をしたり、家族といっしょに過ごしたり。
時間に、そして心に少し余裕が生まれるのも、この製品の価値だと感じます。
実際の体験と開発背景の両方を通して見えてきたのは、この製品が目指している「食卓のあり方」でした。
介護や日々の生活の中で負担が大きくなりがちな食事の時間を、無理なく続けられる形で支えながら、「一緒に食べる」という体験そのものを守る工夫がなされています。
単なる便利さを超えて、食卓の時間をより豊かなものにするための視点が貫かれていると感じました。
おわりに
今回は、日々の調理の負担を軽減しながら、やわらかい食事づくりもサポートし、幅広い世代のニーズに応えることができる自動調理鍋「おうちシェフクッカー」をご紹介しました。
実際に体験を通して感じたのは、この製品が単に“便利な家電”にとどまらないということです。
やわらかさを実現するだけでなく、見た目や食感まで含めて“食べる楽しさ”を取り戻してくれる。
そして、「これ、美味しいね」と同じ料理を囲みながら言葉を交わせる時間を自然につくりだしてくれる――そんな存在だと感じました。
特に印象的だったのは、「家族と一緒に同じものを食べられる」という視点です。
介護の場面では、どうしても食事が別々になってしまうことも少なくありません。ですが本来、食卓は同じものを囲みながら時間を共有する場所でもあります。
今回試食した料理のように、見た目も味も違和感なく、それでいて無理なく食べられる。そんな食事が実現できることで、「一緒に食べる」という体験そのものが守られていくのだと感じました。
“誰と、どう食べるか”
その視点を大切にしているからこそ、この製品はLive+Doで発信している“介護のための「食べる」のヒント”と通じるものがあると感じました。
圧力鍋という成熟市場の中で、こうした新たな価値を提示したシロカ株式会社の挑戦。
それは、これからの食卓がどうあるべきかを、私たちにそっと問いかけているようにも思います。
【商品概要】
| 製品名 | 自動調理鍋 おうちシェフクッカー | ||
|---|---|---|---|
| サイズ | 2.4L(1〜3人用) | 5L(4〜6人用) | |
| カラー | ホワイト | グレー | ホワイト |
| 自動調理 | × | ○ | ○ |
| オートメニュー数 | 88 | 88 | 88 |
| 本体サイズ(約) | 幅24cm × 奥行26cm × 高さ27cm | 幅27.5cm × 奥行34.4cm × 高さ28.7cm | 幅27.5cm × 奥行34.5cm × 高さ28.7cm |
| 価格 | 24,860円(税込) | 34,800円(税込) | 39,820円(税込) |
| 発売日 | 2026年5月28日 | 2026年5月28日 | 2026年6月18日 |
■公式ホームページ:https://www.siroca.co.jp/product/autoclave/
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本記事に使用している写真の提供元:シロカ株式会社
※「おうちシェフ」「スマートプレッシャー」はシロカ株式会社の登録商標です。
*掲載内容およびリンクは、2026年6月時点の情報に基づいています。













