介護のためのおむつのヒント

スキントラブルを起こさないためのポイント②引き抜かない・引っ張らない

おむつ交換ってなにに気をつけたらいいの?ポイントは?

いざおむつを交換しようとすると、疑問点がたくさん生まれますよね。交換時の注意ポイント2つ目は、スキントラブルを起こさないという視点から、おむつ交換時のパッドやおむつの引き抜きについて考えてみましょう。

おむつの「引き抜き」と聞いて想像がつきますか?

「引き抜き」とは言葉のとおり、引っ張って抜き取るという行為です。おむつ交換時には、パッドやおむつを引っ張って交換するという行為が時々見受けられます。ただ、無理やり引っ張って交換!という場合も中にはありますが、無意識のうちに引っ張って交換しているということがあります。

引き抜きはお肌にどのような影響を与えるのでしょうか?

引き抜き・引っ張りのお肌への影響は?

おむつの中は布パンツ1枚を履いている場合より、非常に湿度の高い状態になっています。

湿度の高い状態にあるおむつ内の皮膚は、浸軟(ふやけた状態)した弱い状態にあり、スキントラブルがおきやすくなっています。(浸軟の例:絆創膏をして水仕事をした後に絆創膏をはがすと皮膚は白くふやけていますが、それに近い状態です。)また年をとるにつれ、皮膚は変化し引っ張り力にも弱くなっています。

ふやけた状態のお肌に上記のような引っ張る力が加わった時、皮膚は簡単に表皮剥離(ひょうひはくり:皮膚めくれ)を起こしてしまいます。高齢者のお肌は加齢に伴って、さまざまな変化が起きますし、傷やスキントラブルは完治するのも時間がかかります。

おむつ交換の些細な点を気をつけるだけで、スキントラブルは防ぐことができます。スキントラブルにお困りの場合は、引き抜き・引っ張りを無意識のうちに行っていないか、改めて振り返ってみてはいかがでしょうか?