介護のためのおむつのヒント

大人用紙おむつの種類と使い方<両面吸収シート編>

両面吸収シートは、紙おむつと体のすきまを埋める補助シートです。体型が細く紙おむつと体のすきまからモレてしまう方、お腹周りは大きく足回りは細い方、左右の大きさのバランスが異なっている方や尿パッドがズレたり横向き寝などですきまができ、伝いモレをしてしまう方に向いています。

紙おむつのサイズを選ぶ段階でも困難になりますが、すきまができるところを埋めることができれば、体や紙おむつの表面を伝ってしまう尿モレを防ぐことができます。

また、尿パッドを重ねて使おうとしてしまいがちですが、尿パッドは裏面に防水フィルムがあるため、表面を伝うしか尿の逃げ場がなく、問題は解決しません。重ねて使っても吸収は1番体に近い尿パッド側のみとなり、厚みが増し、別の場所にすきまを作ってしまったり、厚みの段差によって褥瘡(じょくそう)の原因になったりします。

両面吸収シートは厚みも薄くやわらかいので、使う部位によって折ったり丸めたりすることで、すきまにぴったりとフィットさせることができます。また尿の勢いを緩和させる目的で男性器を包むように装着することもできます。

キャッチした尿は外側の紙おむつやパッドの吸収体に誘導することで効率的に使用することができます。

普段お使いの紙おむつと一緒に使用することによりすきまモレを軽減することができ、介護する方、介護される方の負担も少なくなります。

使い方

●女性の場合
股間部のすきまにあてて伝いモレを防ぐ「じゃばら折り」や「ロール状」の形にする。

●男性の場合
陰部を固定し、すきまモレを防ぐ「貝巻き」や「たて巻き」の形にする。

●細身の方の場合
痩せている部分のすきまを補う(わき腹や太もも、足まわりなど)

*ご注意:防水シートを使用していないため、必ず紙おむつ・尿パッドと併せてご使用ください。

☆コツ☆
尿パッドを使用する場合はテープ止めタイプの立体ギャザーの内側に入れてご使用ください。

紙おむつの使い方ポイント

サイズはぴったりですか?
「ぴったり」のサイズを選ぶことは、モレを防ぐためにも、お肌のためにも重要です。パンツタイプはウエスト、テープ止めタイプはヒップサイズを参考に、出来るだけご本人の体型に近いサイズの紙おむつを選びます。
紙おむつを重ねて使用していませんか?
何枚も重ねて使うのは逆効果。隙間ができてモレ出たり、外側の紙おむつの立体ギャザーがうまく働かずにあふれ出たり、かえってモレがひどくなります。
尿量が多い場合は、紙おむつの立体ギャザーの中におさまる大きさで、吸収量の多い尿パッドを活用しましょう。
立体ギャザーをいかしましょう
横から尿がもれないように立体ギャザーがついているものは、尿パッドの端と端を持って軽く引っ張ると自然に立ってきます。