介護現場で働くプロの方に「『おむつ』といえば、何を連想しますか?」と質問をすると、
「おむつと言えば、テープタイプよね」「テープタイプとパンツタイプおむつ。尿パッドはおむつじゃないわ」「テープタイプ、パンツタイプ、尿パッドは全部おむつ」「紙おむつと布おむつの両方がおむつ」といろいろな答えが返ってきます。あなたは何を連想しますか?
介護現場でみんなが違う「おむつ」を連想していたら?
もし、あなたが「おむつと言えば、テープタイプよね」と思って、テープタイプを持って行ったとき、「テープ止めじゃなくて、尿パッドを持ってきて欲しかったのに…。この状況なら、普通わかるでしょ!(イラッ)」なんて言われたら、コミュニケーションに支障が出ますよね。「じゃあ『おむつ』なんて言わないでよ…」と内心穏やかではないのではないでしょうか?
「排泄アウター」「排泄インナー」で伝えてみよう。
そのように、おむつと言って連想するものは人それぞれで、おむつという言葉と概念は、共通・共有できていないことが多々あります。そのため、すべてが正解です。
そこで、コミュニケーションを円滑にするために、おむつは素材や形態にとらわれることなく、内側で尿を吸収するものを「排泄インナー」、外側で排泄インナーを留めるために使うものを「排泄アウター」というように、内側と外側に分けた表現で伝える・確認することをおすすめします。
内側と外側に分けると、おむつを選ぶ時も、まず、本人の身体機能とサイズで排泄アウターを選択し、次に、アウターの種類とご本人の失禁量に合わせた吸収量の排泄インナーを選べばいいので簡単です。
※吸収体がついている排泄アウターは1枚単体での使用が可能ですが、経済性を考慮して、排泄アウター1枚に排泄インナー1枚(パッドを併用した使用)が主流となっています。
まとめ
「おむつ」と言って連想するものは人それぞれ。おむつという言葉と概念は、共通・共有できていないことがよくあります。そのため、おむつは素材や形態にとらわれることなく、内側で尿を吸収する「排泄インナー」と、外側で排泄インナーを留めるために使う「排泄アウター」に分けた表現をおすすめします。おむつの選択のときも簡単ですよ。排泄インナーと排泄アウターという言葉、便利ですので、ぜひ使ってみてくださいね。